黄色い手袋X~幻の漫画ソノシート主題歌コレクション
第一印象は正直「なんだこりゃ?!」。よくこんなものを再発したものです。
全体にしょぼさや古臭さはあるが、意外に豪華なメンツで十分楽しめましたよ。
「伊賀の影丸」の2曲はいかにも昭和30年代、という牧歌的雰囲気でなごむが、
横山光輝的世界観をカケラも理解してない歌詞が凄い!
「サイボーグ009」はアニメ化以前の昭和40年頃に出たオリジナル・テーマ曲。
軍歌風の大時代的曲調に思わずずっこける。作詞は石ノ森章太郎本人。
多分これが作詞家としてのデビュー作。ひょっとして黒歴史か?
詞はあまりいい出来じゃないが、後のアニメ版主題歌と歌詞が似ていて面白い。
「フータくん」は軽快なエレキ調で楽しい曲。当時アニメ化がポシャッたのが惜しまれる。
作詞は藤子不二雄本人。なんとなくA先生くさいが、作詞も分業だったのだろうか?
「宇宙船レッドシャーク」の2曲の作曲は渡辺岳夫。のびのびとしたいい曲です。
「ワタリ」も作詞が白土三平本人。これは後に映画化された時の主題歌よりいいかも。
この「ワタリ」と「パトロールV」を歌うは「チキチキマシン猛レース」のケーシー浅沼!
しかもこのアルバムは同じく「チキチキマシン」の作曲家・橋場清が4曲も参加!
特に「コマンドJ」など聞くとEDにケンケンの笑い声が聞こえてきそうです。
特筆すべきは、あの萩原哲晶が「超犬リープ」「エリート」と2曲も
桑田次郎作品のテーマ曲を書いていること。もしかして「エイトマン」つながりか?
どちらも名曲なのでクレージーキャッツファンは要チェックでしょう。
「黄色い手袋X」の2曲は曲は古臭いものの、ディープな川内康範ワールドが楽しめる。
「まことの泪は真珠だよ」という詞は後に劇場版「月光仮面」の挿入歌にも使われたので、
作者としてはとっておきのキラーフレーズだったのかもしれない。
「ミサイルマン・マミー」は珍しい一峰大二原作で、軽快な楽しい曲。
「たまねぎたまちゃん」は原作の復刻版が出ているので聞きながら読んでください。
NHK特集 紫電改 最後の戦闘機 [DVD]
局地戦闘機紫電改は、川西航空機(現、新明和工業)が水上戦闘機強風を元に開発した局地戦闘機紫電11型を低翼に再設計したものである。アジア・太平洋戦争末期に本土防空の切り札として戦力に加わり、特に源田實大佐の下に松山基地で編成された第343海軍航空隊(通称、剣部隊)で活躍した。
本作は、その紫電改が1978(昭和53)年11月15日に愛媛県南宇和郡城辺町の海底から発見されたところから始まる。この機体が発見されるまでは、日本国内に現存機は1機もなく、川西航空機工場長の清水三郎や第343海軍航空隊司令の源田實など、多くの関係者の証言を交えながら、その引き上げまでを追う。
ただ30年前に放送された作品ということもあり、どうしても色あせた感じがしてしまうのが少し残念であった。なお、引き上げられた紫電改は、現在も愛媛県南宇和郡愛南町の馬瀬山公園にある紫電改展示館に保存されているため、興味がある方は是非とも実物を見に行ってその声を聞いてきていただきたいと思う。
IL-2 Sturmovik 1946 日本語マニュアル付英語版
「IL-2Sturmovik」シリーズは元々ロシアの会社が、第二次世界大戦でドイツ軍とソ連軍との間で戦われた東部戦線における航空戦を再現すべく作成した、フライトシミュレータです。
ちなみに「IL-2シュトルモビク」とは、ドイツ軍から「黒い死」と恐れられたソ連軍の戦闘爆撃機で、世界で最も量産された機種だそうです。
日本人には馴染みの無い飛行機ですが、この点からもロシアの会社らしさが感じられますね。
この作品はこれまでの同シリーズの集大成で、東部戦線に限らず太平洋戦線の飛行機も一部収録しており、また「もし1946年まで戦争が長引いていたら?」の想定のもと計画のみに終わった飛行機なども複数登場します。
具体的にはドイツ軍では主力機メッサーシュミットBf109や有名なジェット戦闘機Me262、日本軍では零戦は無論のこと、二式水戦や一式陸攻、二式大型飛行艇(操縦不可)、九九艦爆、五式戦闘機と、マニアなら思わずニヤリとしてしまう機種が勢ぞろいしている他、戦後長らく自衛隊の練習機だったT-33の原型・YP-80ジェット戦闘機、米軍のB-2爆撃機の様なドイツの全翼ジェット戦闘機・Go-229、機体の前後にプロペラを持つDo-335、なんと地上では立った状態になる奇妙な垂直離着陸機・ハインケル・レルヒェ3など、金輪際このゲームでしか扱わないと思われる機体も登場し、その総数は300機にも及びます。
但し操縦可能機は229機で、またこの数字には同一機種で型式違いのものが多く含まれています。
ちなみに戦闘機に爆撃機を吊り下げて目標に突入させる「ミステル」や、大型爆撃機TB-3に小型戦闘機IL-16を2機吊り下げる「親子飛行機」など、ユニークなものも登場します。
非常に本格的なフライトシミュレータで、水平に飛ばすだけでもとても苦労します。
でも、予め収録されているムービーを眺めたり、ちょっとだけ飛んでいる間だけでもかなり良い気分が味わえますし、上記の機種を一瞥しただけでもお解かりの通り、格闘戦のみならず急降下爆撃、水平爆撃、雷撃、大型爆撃機による爆撃、空母への離着艦、と様々な遊び方が用意され、何としても遊んでみたい気分にさせてくれます。
骨があって一生遊べるほどボリュームのあるフライトシミュレータに興味のある方には是非、お勧めの一本です。
御手洗潔の挨拶 (講談社文庫)
2003年現在では、50代になった御手洗さん&石岡くん。
この二人がペアを組んでまだ数年、体力・気力ともにバリバリだった頃のお話し。
なので、もーバリバリ謎解きしていきます!!
若いってすてき☆
ちなみに二番目に収録されている『疾走する死者』は、いつもおなじみ石岡くんの語りではないので、他人の視点からみる御手洗さん・石岡くんの掛け合い、石岡くんの容姿の描写などが読める!ちょっと毛色のちがうテイストの作品になってます。
太平洋の翼 [DVD]
本土防空戦での紫電改部隊の壮烈な活躍を描く。松林宗恵の演出もドラマ
構成もしっかりしているが、円谷英二の特撮も見物。戦艦大和と最後の護衛
をする紫電改との邂逅も空戦シーンも特撮史上に残る。公開当時はこちらの
方が話題になったが、紫電改部隊の離陸シーンもかなり丁寧に作り込まれた
特撮シーンである。3人の大尉(加山雄三、佐藤允、夏木陽介)のキャラ
クターも、また脇役の渥美清や西村晃の熱演も忘れ難い。東宝の数ある
空戦映画の中でも名作である。